北陸(富山県・石川県・福井県)地域は日本海沿岸の中央に位置するとともに、関西・中部・関東の各経済圏と近接しており、これらの経済圏との総合的交通ネットワークの構築を図ることにより、対岸諸国に向けた環日本海経済圏のゲートウエイとしての役割が期待されてきました。
 このような背景のもと、北陸環日本海経済交流促進協議会(北陸AJEC)は、北陸地域の産業界、大学、並びに富山県・石川県・福井県の産・官・学が一体となって対岸諸国との経済交流を促進し、北陸地域をはじめとする我が国の経済発展に資することを目的として、1991年の旧ソ連の崩壊などにより冷戦が終わりを告げ、環日本海時代到来の機運が高まった1992年に設立されました。
 2008年にまとめられた新たな国土形成計画では、グローバル化や人口減少に対応する国土形成への戦略目標として、多様な広域ブロックが自立的に発展する国土を構築するとともに各ブロックは外に向かっては太平洋のみならず、日本海及び東シナ海を活用した交流図るべきとの新しい国土像が提示されました。それを受けた北陸圏広域地方計画(2009年)において、北陸地域は「「世界に開かれた日本海側における交流の中枢拠点」、「人々をひきつける『暮らしやすさ』日本一を目指す」との将来像が掲げられました。
 北陸AJECは、2012年に設立20周年を迎えました。日本を取り巻く国際経済環境の大きな変化等を踏まえ国際情勢について地域の知見をさらに高めることへの役割の重要性を再認識するとともに、2013年定期総会にて対象地域をASEANまで拡大することとしました。

                                で結ぶ北陸のきずな