総合対策委員会

第12回北陸地域政策研究フォーラム シンポジウム テーマ 「地方圏企業における働き方改革の意義と 労働生産性への影響を巡って」

日時:2022年2月20日(日)15:20~17:25
参加者:18名(完全オンライン、後日録画配信視聴者含む)

   当会は、北陸地域の人文社会系専門家とのネットワークを構築し、北陸地域が抱える諸課題について一緒に議論し、解決に向けた道筋を探っていきたいと考えている。今回、北陸3県を中心とする大学の人文社会系研究者のネットワークにより毎年開催されている「北陸地域研究政策フォーラム」(当会は2016年の第6回から後援)の中で、今回新たに当会共催のシンポジウムとして、「地方圏企業における働き方改革の意義と労働生産性への影響を巡って」をテーマに、3大学の先生3名の個別発表、その後パネルディスカッションを行った。

   山下専務理事の開会挨拶後、富山大学経済学部教授の小柳津英知氏を総合司会として、まず、富山大学経済学部教授の柳原佐智子氏から、「テレワークの影響と課題」をテーマに発表があり、「人手不足の地方の中小企業こそ,時間と場所に捉われないテレワーク等の柔軟な働き方が求められている」、「等の話があった。続いて、福井県立大学地域経済研究所准教授の杉山友城氏から、「企業経営における労働生産性の考え方」をテーマに発表があり、「労働生産性とは、自社の競争優位性および社員の成長を定量的に示した指標のひとつである」、「直近5年程度の労働生産性を算定することにより、自社の適正な労働生産性の水準を把握することができる」等の話があった。続いて、金沢星稜大学経済学部准教授の神﨑淳子氏から、「地域レベルの職業訓練の現状と今後の可能性」をテーマに発表があり、「労働生産性向上を支えるのは、reskillingやupskillingといった労働者の技能形成を行う職業訓練である」等の話があった。

   続いて、関西大学総合情報学部教授の古賀広志氏をモデレーター、個別発表いただいた3名の先生をパネリストとして、聴講者からの質問等をテーマにパネルディスカッションを行った。その中で、「労働生産性はマネジメントが適切に行われているかを確認するガバナンスのツールである」、「労働生産性を向上させるためには、人だけでなく、企業の風土や人事制度等の仕組みも変えていく必要がある」等の話があった。