2022年度 北陸新幹線建設促進大会・北陸新幹線建設促進同盟会総会
日 時:5月24日(火)10:30-12:00
場 所:明治記念館
大会、総会には沿線自治体の知事、副知事、関西広域連合、関西経済連合会の松本会長、当会からは金井会長が出席した。また、来賓として沿線府県の国会議員、上原国土交通省鉄道局長、河内鉄道・運輸機構理事長、長谷川JR西日本社長も出席した。
大会では、北陸の経済界からの要請として、金井会長が発言。北陸新幹線は国土強靭化の観点では必須のインフラであり、経済効果の観点においても非常に大きな効果が期待できる。大阪まで結ぶことによりはじめて本来の機能をすべて発揮すると述べた後、敦賀・新大阪間について、「与党PTの決議を踏まえ、何としても2023年度当初には着工していただきたい。そのためには残り時間は短く、今年はまさに「正念場の1年」である。その上で、2030年頃までの1日も早い大阪までの全線開業が必要である」と述べ、北陸3県や関西経済団体と緊密に連携し、関西での機運醸成に全力を尽くすと意気込んだ。
また、大会において以下内容が決議された。
1.金沢・敦賀間について、工事工程や事業費の管理・監督を徹底し、沿線自治体に適時・適切な情報提供を行いながら、2023年度末までの開業を確実に実現すること。加えて、開業に向けたまちづくりや観光など様々な取組みに対し、工期遅延に伴う対策も含め、必要な支援を行うこと。また、関西・中京圏等と北陸圏のアクセス向上のため、北陸新幹線と在来線特急双方の運行本数の維持・拡大や敦賀駅等における乗換利便性の確保を図ること。
2.敦賀・大阪間について、「北陸新幹線の取扱いについて」(2020年12 月16 日国土交通大臣)で「与党PTの「敦賀・新大阪間を2023度当初に着工するものとする」との決議の内容を重く受け止め、関係機関と調整して着工5条件の早期解決を図る。」とされたところであり、本年夏の概算要求に向けて検討を加速させるとともに、沿線地域の意見を踏まえながら、環境アセスメントを地元調整も含め丁寧かつ迅速に進め、あらゆる手段を尽くして、北海道新幹線札幌開業(2030年度末)頃までに大阪までの全線整備を図ること。
3.これらを実現するため、上記「北陸新幹線の取扱いについて」等を踏まえ、金沢・敦賀間の建設財源を十分確保するとともに、敦賀・大阪間の着工を見据え、新幹線への公共事業費の大幅な拡充・重点配分、貸付料財源の最大限の確保、財政投融資の活用等により必要な財源を早急に確保し、整備スキームを見直すこと。
4. 地方負担については、沿線の地方自治体に過度の負担が生じないよう、より一層のコスト縮減や、国家プロジェクトにふさわしい十分な財政措置を講ずるとともに、各県への停車の配慮など負担に見合う受益の確保を図ること。
5.北陸新幹線開業に伴う並行在来線は、地域住民の交通手段であるとともに、国の重要な広域物流ネットワークの一部を担っている。こうした並行在来線が健全に経営できるよう、JRからの協力・支援のあり方や、貸付料の活用、貨物調整金制度の見直しなど幅広い観点からの財源確保の方策も含め、運営費支援などの新たな仕組みを、法制化も視野に入れ、早急に検討し構築すること。併せて、初期投資や老朽化車両の更新等の設備投資に係る支援制度の拡充や予算枠の確保など、支援施策の充実を図ること。また、金沢・敦賀間の工期遅延によって発生する並行在来線の追加経費については国が責任を持って適切な支援措置を講ずること。
その後の総会では、2021年度事業報告・収支決算、2022年度事業計画・収支予算案、役員選任などが審議され、承認された。